増資の方法
増資をする方法は、大きく分けて次の通りです。
①新株を発行する。現金で払込(現金出資)
②新株を発行する。現物を給付(現物出資)
③剰余金を資本に振り替える(剰余金の資本組入)
①はシンプルです。株式を発行して、その株式の代金としてお金が会社に入ります。これを出資金といいますが、出資金は会社が返済する必要のないお金になりますので財務体質がよくなります。
②は現金以外の物を出資する代わりに株式を付与する方法です。現金以外の物なので、その物の評価が必要になりますので現金よりも手間がかかります。不動産、動産、特許権そして、債権も現物出資の対象です。現物出資では債権、すなわち会社に対する貸付金を現物出資する方法が多く用いられます。中小企業の代表者は会社の運転資金などで会社に対し貸付債権を有していることが多いからです。
③は準備金の資本組み入れです。新株は発行しないで、資本の部の中で資金を振り替えることになります。
増資の場合には、会社法上の制限や税務上の注意点も検討したうえで手続きを進めることが大切です。